ランニングでありがちな11個のミスとその対策とは

どんなランナーも、トレーニング中・レース中にどこかでミスをしているものです。 時には同じミスを何度も繰り返していることだってあります。 できれば、失敗から学んで、次には同じことを繰り返さないようにしていきましょう。 ここではランニングでありがちなミスをご紹介し、どのようにランニング中の怪我などを防止するかについて説明します。

 

1. 足に合わないシューズを履いている

なぜダメなのか?: 古いランニングシューズや、自分の足に合わないタイプのランニングシューズを履いていると、ランニングの怪我に繋がる可能性があります。

対策: ランニング用品専門店へ行き、知識豊富な店員さんに自分のランニングスタイルと足のタイプを見極めてもらいましょう。 自分がオーバープロネーター(かかとが内側に傾いている)、アンダープロネーター(かかとが外側に傾いている)、ニュートラルランナー(かかとが垂直に近い状態)のいずれであるかを確認し、あなたにおすすめのシューズを選んでくれるはずです。

自分にあったシューズを手に入れたら、500km~600km走行するごとに取り替えていきましょう。シューズの中のクッションが消耗している状態だと、怪我に繋がる可能性があります。 シューズの寿命半ば頃に、自分のランニングで使うシューズをもう一足買いたいと思うかもしれません。 しかし、ランニングシューズは、減圧をして、ワークアウト間にしっかりと乾燥させれば、長く持ちます。 古いシューズが替え時になったことがわかるので、新しいランニングシューズを目安として持っておくのは良いでしょう。

 

2. 走行距離が長すぎ、かつ速すぎる

なぜダメなのか?: 多くのランナー、特に始めたばかりの人は、この2大ミスをしがちです。 テンションが高い分、疲れやすくなるので、走る距離が長すぎ、速く走りすぎ、短い時間で終えてしまいます。 適切な休息や回復の時間を持たず、次から次へとレースに登録してしまうこともしばしばです。 ランニングにおいては、多くの人が「多いほど良い」と勘違いしてしまいがちです。 結果として、過度の走りにより、シンスプリント(スネの痛み)、ランナーズニー(腸脛靭帯炎)、ITBシンドローム(腸脛靭帯)などの怪我を引き起こします。 人によっては、早々に燃え尽きてしまい、ランニングへの興味を無くしてしまうこともあります。

対策:
• 特に始めたばかりの段階では、自分が必要だと考えている頻度、時間、距離よりも控えめに走りましょう。 走る距離は徐々に伸ばしていけばよいのです。 週あたりの走行距離が10%以上伸びないように気をつけましょう。 ランニング初心者であったり、長いブランクの後に始めるという人は、まずウォーキングからスタートし、徐々に「ラン&ウォーク」へと移行していきましょう。

• 体の痛みに注意しましょう。 もし、走れば走るほど痛みが悪化しているのなら、それはランニングを中止すべきだというサインです。 自分の体に耳を傾け、怪我のサインを読み取り、痛みを抱えているときは走るべきではないと言うことを理解しましょう。

• エクササイズをした場合は、必ず週に丸一日休息をとるようにしましょう。 休息日を甘く見てはいけません。体の回復と怪我の予防に非常に重要です。 休息日の間に、筋肉が修復され、強化されていきます。 もし毎日走っているのであれば、それは強化にはつながっておらず、怪我のリスクを高めているだけ、ということに気づくでしょう。

 

3. オーバーストライド

なぜダメなのか?: 怪我につながりやすい間違ったランニングフォームの典型と言えば、オーバーストライド、あるいは重心より先にかかとから着地をするフォームです。 長めのストライドが走行速度や効率を上げると考えているランナーがいますが、実はそうではありません。 オーバーストライドは、足を着地させる度にブレーキを掛けている状態なので、エネルギーを消耗するだけです。 また、シンスプリント(スネの痛み)などの怪我にもつながります。

対策: 自分の足が前に突き出していないか確認しましょう。 下り坂を走る時に、特に重要になります。 中腹から足を着地させることに注意を払い、全てのステップで体の真下に足が来るようにしましょう。 短く、低めに腕を振ると、ストライドを短く保ち、足が地面に近い状態を保つことができるようになります。 焼け石を踏むかのように、短く軽めのステップを踏むようにしましょう。

 

4. 上半身のフォームが崩れている

正しいフォームのランナーは、 腕を体の側面に置き、肩から動かし、腕を90度に曲げて走っています。あなた自身の上半身のフォームはどうなっていますか?

なぜダメなのか?: 腕を左右に振るランナーがいますが、それは前傾姿勢になっている証拠で、効率的に呼吸できていません。 初心者は、胸の位置で腕を組みがちです。特に、疲れてきたときにその傾向がよく見られます。 しかし実際は、腕を組むことによってより疲れやすくなり、やがて肩や首に凝りを感じるようになります。

対策: 常に手を腰の位置(ヒップを軽くこするような位置)に据えましょう。 そして、腕は90度に曲げておきます。 腕は(肘からではなく)肩から回すことによって、前後に振ることができます。

体の真ん中に縦の線が通っているとイメージしてみましょう ― 手はその線を越えてはいけません。 まっすぐ直立の姿勢を保ちましょう。 頭はしっかり立て、背中を伸ばしてから、肩の位置を確認します。 ランニングの終盤に疲れてくると、前傾姿勢になりがちで、首・肩・背中の下部に痛みを引き起こします。 前かがみになってきていると感じたら、胸を張る様に走りましょう。

 

5. コントロールできないまま坂を走る

なぜダメなのか?: 下り坂を走るとき、前に傾きすぎたり、オーバーストライドであったり、またコントロールできないまま走る傾向がある人がいます。 正しい方法で下り坂を走っていない場合、怪我につながります。

対策: 下り坂を走る良い方法は、少しだけ前に傾き、短く速いストライドを行なうことです。 後ろに傾いたり、ブレーキを掛けたりしないようにしましょう。 肩を自分の体の少し前に置き、お尻がまっすぐ下にくるようにします。 オーバーストライドをしてしまいがちですが、足が弾みすぎないように大きなステップを踏むのは避けるようにしましょう。また、関節に負担を掛けすぎないように注意しましょう。

 

6. 充分に水分補給しない

なぜダメなのか?: ランニング中にどれほどの水分を失っているかを甘く見ていたり、脇腹の痛みを気にして充分に水分を補給しないランナーが多くいます。 それは結果として、脱水症状を引き起こし、あなたのパフォーマンスと健康に悪影響を及ぼしかねません。

対策: エクササイズ前後・最中に、どれくらいの水分を取ったか、注意を払うようにしましょう。 ランニングと水分補給について下記のルールに沿ってみましょう。

• 走る1時間前に、500ml~700mlの水またはノンカフェイン飲料を飲みます。 その分量まで飲んだら、ストップしてください。それ以上飲むと、走行途中にトイレに行きたくなる可能性があります。 走る直前に、水分が足りているか確認してください。このとき、100ml~250ml程度飲んでも大丈夫です。

• 走行中に飲むときは、自分ののどの渇きを目安にしましょう。 コンディションにもよりますが、一般的に 、ランナーが時速12キロより速く走っている場合は、20分毎に180ml~250ml程度摂る必要があります。それよりもゆっくり走っている場合は、20分毎に120ml~180ml摂ってください。 長めのワークアウト(90分以上)の場合、スポーツ飲料(ゲータレードなど)を飲んでナトリウムとミネラル(電解質)を補いましょう。

•ランニング後も、水やスポーツ飲料で水分補給を忘れないようにしてください。 ランニング後の尿の色が濃い黄色だった場合、しばらく水分を補給し続ける必要があります。 薄いレモネード色が正常な状態です。

7. 服装が適切でない

なぜダメなのか?: 天気によって、着すぎたり、薄着過ぎて不快なまま走っていると、熱中症のリスクや寒さによって具合が悪くなったりする原因となります。

対策: 適切な素材の服をきることが不可欠です。 Dri-FIT、シンサレート、サーマックス、クールマックス、ポリプロポレン、シルクなどの化学繊維の服を着るようにしましょう。 これらの素材は汗を吸着し、体をドライな状態にたもってくれます。 決して綿の生地の服は着ないようにしてください。汗をかいた後、そのまま濡れた状態が続き、暑いときには不快感が続き、寒いときには非常に危険です。 また、綿を着ていると肌が摩擦でこすれやすくなります。

冬は着すぎないように注意しましょう。 着るものを考えるときに、実際の気温に1~6℃プラスして決めましょう。走行中に体が温まるのはおおよそそれくらいの範囲です。 暖かい気候の場合は、ゆるめで、明るい色の服を着ましょう。

 

8. 過度のトレーニング

なぜダメなのか?: レースや自分の目標のためにストイックになりすぎ、距離を長くし過ぎたり、十分な回復時間をとらずにトレーニングするランナーがいます。 毎日走ることで、より健康になり、より速く走ることができるようになると考えているからです。 しかし、トレーニングのし過ぎは怪我を引き起こしたり、速く燃え尽きる原因となります。

対策: トレーニングのし過ぎを防ぐ方法とは?

• 走る距離は徐々に伸ばしていけばよいのです。 週あたりの走行距離が10%以上伸びないように気をつけましょう。

• 4週間に一回は走行距離を50%落とし、休息ウィークを定期的に設けるようにしましょう。

• 激しいランニングをした日は、丸一日休息します。 休息日をとることは、自分の体の回復とパフォーマンスの維持のために重要です。

•クロストレーニングを取り入れるのもよいでしょう。 飽きないように、また違う筋肉を使うために、ランニング以外の運動を行なうと、ランニングに使う筋肉と関節を休ませることができます。

 

9.  走行速度が速すぎる

なぜダメなのか?: 長距離レースとなると、新人は序盤で速く走りすぎてしまいがちです。 序盤は爽快なので速いペースで走ってしまうので、終盤に差し掛かった頃には、燃え尽きている、というのは良く見られる傾向です。

対策: 速く走りすぎるのを防ぐコツをご紹介します。

• 速く走りすぎないためには、意識的に、計画していたよりも遅いペースで走ることです。 序盤には体力があるので、抑えるのはなかなか難しいでしょう。 しかし、レースの序盤に速く走りすぎると、毎秒ごとに、レース後半のタイムが倍になっていくことになりかねません。

• 正しいポジションでスタートすることを心がけましょう。 速く走るランナーとスタートしないようにしましょう。自然とその速度にあわせようとしてしまうからです。

• 自分が快適に走れるペースでレースをはじめ、最初のマイルマーカーを必ず確認しましょう。 自分が予定していたペースより速くなっていることに気が付いたら、緩めましょう。 1km過ぎた後にペースを修正しても決して遅くありません。

 

10.  呼吸をしっかりしていない

なぜダメなのか?: ランニング中にどのように呼吸をすべきか、分からずに走っているランナーがいます。 呼吸が浅いままはじめると、脇腹の痛みを引き起こすことがあります。

対策:ランニング中に正しく呼吸するためのコツをご紹介します。

1. 走行中は、必ず口と鼻の両方で呼吸しましょう。 動き続けるために筋肉が酸素を必要とします。鼻呼吸だけでは充分にいきわたらせることができません。 より多くの酸素を取り込むには、口呼吸も必要です。

2.  胸からではなく、横隔膜や腹部で呼吸するようにしましょう。胸での呼吸では浅すぎてしまいます。 深い腹式呼吸をすると、多く空気を取り入れられるので、脇腹の痛みも防止できます。

3.  息を口から吐くようにし、また吐ききることを意識しましょう。体内の二酸化炭素を取り除き、深く吸うことができるようになります。

4.  初心者であれば、自分が呼吸しやすいペースで走りましょう。 「トークテスト(走行中に会話が可能であるか)」をすると、自分に適切なペースを把握できます。 息切れせずに、フルセンテンスを話せる状態でなければなりません。 これは「カンバセーショナルペース(会話可能な走行ペース)」と呼ばれています。

5.  息切れをしていたら、ペースを落とすか、歩くようにしてください。 脇腹に痛みを感じるようになった場合、それは基本的には正しく呼吸ができていないことを意味しています。 リラックスをしてペースを緩めると、呼吸の問題は収まるはずです。 また、プレッシャーを感じ過ぎないでください。それも浅い呼吸につながります。

 

11. ありがちなミス その11: 適切な食事を摂っていない

なぜダメなのか?: 新米ランナーは、ランニングのパフォーマンス、全体的な健康についても、栄養の重要さを低くみがちです。 ランニング前後・最中に、何を・いつ食べたか、ということは、パフォーマンスやリカバリーに大きな影響をもたらします。

対策:

• ランニングの1時間半~2時間前までに軽食を済ませましょう。 炭水化物を多く含み、脂肪・食物繊維・たんぱく質の低いものを選んでください。 ワークアウト前におすすめの食事例は、ピーナッツバターのベーグル、バナナとエナジーバー、シリアルと冷たいミルクなどです。 胃腸障害を避けるためにも、食物繊維を豊富に含んでいるものや、高脂肪の食べ物は摂らないようにしましょう。

• 90分以上走る場合は、消費するカロリー分を摂取しておく必要があります。 スポーツドリンクや、消化しやすいエナジーゼリーやバーなどの流動食を通して炭水化物を摂取できます。長距離ランナー向けのスポーツジェリービーンズもあります。 1時間のランニングのあとには100カロリーを目安に摂取し、40~45分後にさらに100カロリー摂取するのが基本です。

• ワークアウト後はできる限り早くエネルギーを補給してください。 運動後30分以内が、筋肉がもっともグリコーゲンの再構築をしやすい状態になっているという説があります。 また、ワークアウトの直後に食べると、筋肉の凝りと痛みを最小限に抑えることができます。 炭水化物を欲するかもしれませんが、たんぱく質を摂ることを忘れないでください。 ワークアウト後の食べ物の目安は、たんぱく質1gに対して、炭水化物3gです。 ピーナッツバターにゼリーサンドウィッチ、フルーツとヨーグルトスムージー、チョコレートミルクは、ランニング後のスナックとしておすすめです。

• トレーニング中は、炭水化物制限ダイエットは行なわないでください。 炭水化物はランナーにとって貴重な燃料源になるので、ある程度摂取するようにしましょう。

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